カメ陸棲・完全陸棲ガメの飼育に必要なグッズ

温度と湿度を上手に管理する

完全陸棲種のカメは、温度や湿度に敏感な多く、日本の冬はカメにとって、厳しい寒さです。とくに暖かい地域に分布する種類のカメは、冬場でも25℃以上を保つ必要があります。逆に、夏の暑さや多湿に弱い種類のカメも多く、温度や湿度の管理はとても重要で冷却ファン程度では温度をコントロールするのは困難。そんなときは、エアコンを使うのが最もベター。カメに適した飼育環境を整えるには、できるだけ広いスペースを用意。飼育容器内にはホットスポットなどを用いて部分的に日光浴ができる暖かい場所を設置します。また、ホットスポットから離れた場所に、体が入るシェルターを用意。こうすることで、カメは自分で好む温度の場所に移動し、体温を調節します。 完全陸棲種で乾燥地帯に棲息する種類でも、幼体は乾燥に弱いものが多いです。幼体を飼育する場合は、水槽など湿度を保ちやすい容器を使用しましょう。ただし、加湿は禁物なので、水槽上部を開けて適度な通風を確保すること。陸棲種の飼育の際は、温湿度をモニターできるように温度計、湿度計を設置しましょう。

飼育容器

陸棲種のカメの飼育では、水を直接入れることはないため、メッシュ状のコンテナ容器や、木箱なども利用OK。多湿を好むタイプは水槽やコンテナボックスなどを、多湿が苦手な種類は専用飼育ケースやプラ舟などがおすすめ。

水槽
アクアリウム用に販売されているものを使用。アクリル、ガラス製がある。

コンテナボックス
衣装ケースでも代用可能だが、耐久性からいえば多少割高でもコンテナボックスのほうがおすすめ。

プラ舟
ホームセンターやネットショップで入手可能。丈夫で価格も手頃なのが魅力。

専用飼育ケース
爬虫類専用ケージ。前面ガラスが開閉。メッシュ採用で通気性がある。側面メッシュはガラスに変更可。底面には板状ヒーターを収めるスペースがあるものもある。

底材

爬虫類用にさまざまな床材が市販されています。その他にもホームセンターで売られているバークチップやヤシガラチップ、赤玉土、腐葉土、人工芝、小動物用の乾燥牧草、新聞紙なども利用でき、単独あるいは併用して使用します。床材に関してはどれも一長一短があり、これがいちばん良いというものはありません。飼育者のライフスタイルや好み、カメの種類や大きさに合わせて色々試してみましょう。

赤玉土
安価で入手しやすい。湿らせ具合によって乾燥、多湿の両方で使用できる。

ヤシガラチップ
ヤシの実の外皮を粉砕したもの。爬虫類タイプに色々なタイプがある。保湿を好む種類に向く。

腐葉土
枯葉を腐らせたものなのでカメが食べても安心。肥料などが添加されているものは使わないこと。

専用ペレット
ペットやハ虫類用に作らもので、多くの種類がある。

温度管理・照明・日光浴

保温器具やスポットライト、冷却フアンなどを利用して温度をコントロールする。照明や蛍光灯は、紫外線を含むハ虫類用の蛍光灯やランプを使用しよう。

冷却ファン
飼育容器内に風を送り込むことで空気を循環させ、こもった熱や温度を軽減する。

マルチパネルヒーター
ダイヤルによって25~45℃に温度設定可能。生活防水仕様(水中使用不可)。

ネオハロゲン
電球ソケットに入れて使用する。ハロゲンランプ採用で長寿命。

バスキングライト
部分的にホットスポットを作るときに使用。全体を温めるものではないので他の保温器具と併用する。

豚暖(ぶただん)
超大型の底面ヒーター。防水であり(水中使用不可)、コードには噛み付き防止機能あり。表面温度設定40℃±5℃。

温度計つき湿度計
温度計と湿度計が一体になったタイプ。ハ虫類専用のものも販売されている。

エサ・水容器

プラスチック、ステンレスやホーロー製で、カメの体がゆったりと入るくらいの大きさのものを用います。ひっくり返されないように、ある程度重さがあるものを利用します。転倒防止に、水容器の周囲をレンガや木材で囲うのもよいでしょう。大きな個体では、水場を設けることによってケージが水浸しになり、衛生的に状態を保つのが大変になることがあります。このようなとき、ある程要大きくなった個体には水場を常設しなくてもかまいません。そのときは、高い湿度を好むリクガメには様子を見ながら頻繁に、乾燥系のリクガメには週に1~2回ほどの温浴をさせてあげてもよいでしょう。高湿度を好む種類では、乾燥しすぎることによって甲羅がゴツゴツになりがちですから、特に冬場は霧吹きを頻繁に行なうなどの工夫が必要になります。

パット
エサを水容器として使用。水容器はカメの体が入る面積で、カメが簡単に出入りできる深さが適している。

ガラス皿
グラタン用などやや深めのガラス皿も利用可能。安定性にも優れている。

ベット用エサ容器
イヌやネコのエサ容器は、安定性があるためよく使われる。

シェルター

ペットの飼育では生き物が安心して休む場所のことをシェルターといいます。リクガメを落ち着かせるためにシェルターは必ず必要といわれることがありますが、入ったままであまり出てこないこともあり、必須というほどのものではありません。

ハ虫類用シェルター
合成樹脂やセラミック製のものがあり、岩を模したものなど見た目にも配慮されている。

植木鉢を用いたシェルター
スレート用のノコギリやディスクグラインダーを用いてカットする。

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