カメ 半水棲ガメの仲間6

半水棲ガメの種類6

マレーハコガメ

マレーハコガメ
分 布 東南アジア全域
甲 長 約20cm
飼育難易度 容易
エ サ 配合飼料、乾燥飼料、野菜類
適 温 25~30℃
飼育容器 60cm以上

特徴
広い分布域を持つハコガメの仲間で、4亜種が知られています。ハコガメの中ではもっとも入手しやすい種類です。目の上から頭部にかけて、黄色い帯状の模様が見られるのが特徴。ハコガメのなかでは、飼育も楽で入手しやすくじょうぶですが、他のハコガメと同じように低温に弱いところだけは気をつけましょう。飼育中は水への依存度が高いので、水生ガメのような気持ちで飼うとよいでしょう。分布域が広いのでいろいろなカラーバリエーションのものがいますが、飼い方に違いはありません。剥製が東南アジアのおみやげになったり、現地では食糧とみなされています。

飼育
ケージは陸場をメインにして、カメが入れる大きさの浅い水場を入れてやります。低温にはやや弱いので、環境温度を25~30度くらいに設定するといいでしょう。小さい頃は動物質を好む雑食性ですが、成長するにつれて草食性が強くなります。

ミシシッピアカミミガメ

ミドリガメ
分 布 アメリカ中東部
甲 長 オス約28cm、メス約38cm
飼育難易度 容易
エ サ 配合飼料、乾燥飼料、冷凍アカムシ等
適 温 24~27℃
飼育容器 60cm以上

特徴
子ガメのときは甲羅が緑色をしているため、ミドリガメの名前で親しまれています。日本ではもっともポピュラーで、気軽に飼えるカメですが、もともとはアメリカ原産の種類。正しくは、ミシシッピアカミミガメという名前です。日本では野生の池や川などに捨てられた個体が自然繁殖していますが、もともと日本にいないカメなので、生態系を壊す可能性があります。飼う際には、最後まで世話ができるかどうかよく考えてから飼うようにしましょう。

飼育
丈夫で飼いやすいカメですが、水替えをさぼったり、日光浴をさせないと病気になりやすいので注意が必要。エサは水中で与えます。子ガメの頃は肉食傾向が強いので、配合飼料のほか乾燥飼料、小魚、イトミミズなどを1日1回給餌。成体は配合飼料中心で大丈夫。甲長15cm以上の成体は週に一度くらいエサを抜いてもOKでしょう。

ミスジドロガメ

ミスジドロガメ
分 布 アメリカ合衆国南東部
甲 長 オス約11cm メス約13.5cm
飼育難易度 容易
エ サ 配合飼料、乾燥飼料、冷凍アカムシ等
適 温 24~27℃
飼育容器 60cm以上

特徴
背中の甲羅に3列の明色のラインが入るのが特徴。幼体のときはとくに美しいため人気があります。フロリダ半島南部からバージニア州にかけての大西洋沿岸に分布。

飼育
配合飼料にも額づきやすく、飼育、繁殖ともに比較的容易。

ミナミイシガメ

ミナミイシガメ
分 布 中国、ベトナム、日本(移入種)
甲 長 約20cm
飼育難易度 容易
エ サ 配合飼料、乾燥飼料、新鮮な魚介類、野菜類等
適 温 22~27℃
飼育容器 60cm以上

特徴
日本にも棲息しているカメですが、八重山諸島以外で見られるものは、外国から持ちこまれた移入種とされています。河川や水田、池沼に棲息。背中にヒゲ状の緑藻が生えた個体はミノガメと呼ばれ、中国では珍重されています。二ホンイシガメに比べて、とてもじょうぶで飼いやすく、人気があります。

飼育
野生では夜にエサを食べますが、飼育下では昼行性にすることができるので、ほかのヌマガメと同じ飼い方でOK。雑食性で、なんでもよく食べるため、飼育は容易。

ムツイタガメ

ムツイタガメ
分 布 タイ、マレーシア、インドネシア
甲 長 約30cm
飼育難易度 普通
エ サ 配合飼料、野菜類、果物類等
適 温 24~27℃
飼育容器 120cm以上

特徴
通常、背中の中心部に配置された甲板の数は5枚ですが、本種では6枚あるため、この名前がつけられています。

飼育
陸棲種に近い習性がありますが、飼育下では水にもよく入るため、水場を作ってあげるとよいでしょう。草食性の強い雑食性です。

モンキヨコクビガメ

モンキヨコクビガメ
分 布 南米
甲 長 約45cm(最大70cm)
飼育難易度 やや難しい
エ サ 配合飼料、野菜類等
適 温 24~27℃
飼育容器 150cm以上

特徴
幼体は頭部に黄色い模様が入るのが特徴。水棲の傾向が強く、水の中にいることが多いです。草食性が強いカメで、水面を漂う植物プランクトンを水ごと飲みこみ、こしとって食べるという独特の習性があります。観賞用に乱獲されましたが、現在は保護されています。

飼育
水深を深くして、水槽の4分の1程度の陸場を設置。エサは、リクガメ用の配合飼料や野菜類を与えるとよいでしょう。大きくなるので広い飼育容器が必要です。

ヤキクジャクガメ

ヤキクジャクガメ
分 布 メキシコ
甲 長 オス約27cm、メス約31cm
飼育難易度 容易
エ サ 配合飼料、乾燥飼料、冷凍アカムシ等
適 温 24~27℃
飼育容器 60cm以上

特徴
メキシコのヤキ川などに分布するクジャクガメの仲間。甲羅は全体的に褐色で、他のクジャクガメと比べるとやや地味な印象。入荷が少ないので、珍しいカメです。

飼育
飼い方は、アカミミガメの仲間と同様ですが、冬場はヒーターによる加温が必要です。水場を広くとって、全体の約4分の1くらいの陸場とホットスポットを設置したケージで飼います。

ヨーロッパヌマガメ

ヨーロッパヌマガメ
分 布 アフリカ北西部、ヨーロッパ、イラン、ロシア
甲 長 約20cm
飼育難易度 普通
エ サ 配合飼料、乾燥飼料、昆虫類等
適 温 18~27℃
飼育容器 60cm以上

特徴
ヨーロッパに幅広く分布するヌマガメの仲間。頭部が大きくて黄色い模様がありますが、模様のない個体も。甲羅や四肢は全体的に黒っぽく、太く、長い尾が特徴的。10の亜種が知られていますが、とくに区別されずに単にヨーロッパヌマガメとして輸入されています。水草が茂った池沼、湿地、水路、流れのゆるやかな河川に棲息。

飼育
陸にもよく上がるので、陸場を広めにするのがおすすめ。肉食性の強い雑食性で、甲殻類、魚、両生類、昆虫などを好んで食べています。飼育においては、配合飼料もよく食べます。

リオグランデクーター

リオグランデクーター
分 布 アメリカ合衆国北西部、メキシコ
甲 長 約22cm
飼育難易度 普通
エ サ 配合飼料、野菜類等
適 温 22~27℃
飼育容器 60cm以上

特徴
アメリカからメキシコを流れるリオグランデ川に棲息。クークーの仲間は、ミシシッピアカミミガメなどアカミミガメ属のカメと近縁のグループ。上顎の形状などで区別されていますが外見上はよく似ているため、とくに幼体の個体は区別が困難。成長にともない背甲のオレンジ色が赤褐色に変化。

飼育
本種は草食性が強く、野菜など植物性のエサを中心に与えるとよいでしよう。

リブラータイシガメ

リブラータイシガメ
分 布 ヨーロッパ南東部~イスラエル(地中海沿岸部)
甲 長 約25cm
飼育難易度 容易
エ サ 配合飼料、乾燥飼料、新鮮な魚介類
適 温 18~27℃
飼育容器 90cm以上

特徴
ヨーロッパの南東部からイスラエルにかけての地中海沿岸部に広く4~7亜種に分けられています。背甲の模様が、ギリシャのモザイク模様に似ていることから命名されたといわれ、ギリシャイシガメ、カスピイシガメとも呼ばれる種。ギリシャには本種はいませんが・亜種のトルコギリシャリクガメが生息。

飼育
肉食性の強い雑食性で、配合飼料もよく食べます。ケージは蒸れないよう、風通しをよくすること。とくに真夏は、高温多湿になりすぎないようにします。水質の悪化にも比較的強く、飼いやすいカメです。

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