アクアリウム60センチ水槽をセットする

置く場所は?

水槽をどこに置くかといっても、最近の住宅事情では迷うほど場所がないのが実情といえるでしょう。強いていえば、水道からあまりにも遠いと水替えが面倒になるので、あまり好ましくありません。ただ、次の2点だけは重要なので、守って下さい。

●直射日光が当たらない場所に置く

直射日光は狭い水槽の温度を極端に上げ下げし、コケの大発生も招くのでよくありません。特に夏などあっという間に40~50℃になり、熱帯魚が煮立ってしまいます。直射日光は必ずさえぎりましょう。

●重さに耐えられる台の上に置く

はじめての人はたいてい、水槽が重たいのにびっくりするでしょう。60センチ水槽でも、70~80kgの重さがあります。必ず、頑丈な台の上に置いて下さい。靴箱の上に置いて扉が開かなくなったり、カラーボックスの上に置いてボックスが崩壊したという話もありますので、注意しましょう。

セッティングする

はじめての人にとって、水槽のセットは大仕事といえます。ものすごい数のコードやチューブが錯そうしているように感じ、クラクラしてしまうかもしれません。つなぎ間違えると大変なことになる場合もあるので、半日かけるつもりでゆっくりセットしましょう。

①水槽を洗う

まず水槽を、水で洗います。よく洗わないと、後で油膜が浮くことも。洗剤は、成分が少しでも残るとよくないので使わないで下さい。バックスクリーンをつける場合は、洗った後に貼っておきましょう。

②砂を洗う

バケツなどに砂を少しずつ入れ、米を研ぐ要領で洗います。けっこう汚れているので、水が澄むまでシャキシャキと十分洗うこと。もちろん、洗剤を使ってはいけません。また、水槽や洗面器の中で研ぐと、傷だらけになるので注意しましょう。

③砂を底に敷く

砂を底に敷く

水槽の底には、砂を3~5cmくらい敷きましょう。水草を入れたい場合は、厚めに敷きます。

④上部フィルターをセットする

まず水槽の上に上部フィルターをセットし、中にろ材を入れます。その上にウールマットを重ね、シャワーパイプとモーター部分をセットして下さい。

⑤ヒーター関係をセットする

ヒーターを水槽に入れ、上部フィルターの穴を通してサーモスタットにつなぎます。サーモスタットのセンサー部は逆に、穴から水槽の中へ入れて下さい。サーモスタットの設定温度を、25℃に合わせましょう。ヒーターは、センサーからなるべく遠くに置いて下さい。またヒーターは砂に埋めるかヒーターカバーをつけて、熱帯魚のやけどを防止し、美観を損ねないようにします。

⑥エアーポンプ関係をセットする

エアーポンプにチューブをつなぎ、上部フィルターの穴から水槽に入れて、エアーストーンへつなぎましょう。エアーポンプを置く場所は、水面より高い位置にして下さい。これは水がチューブを通って逆流する事故を防ぐためです。逆流防止弁を使う方法もあります。

⑦水を入れる

水を入れる

バケツの中で水とお湯をよく混ぜ、水温を25℃くらいにして、水位ライン(上部フィルターに印がついていまままで入れます。ボウルなどを水槽に沈め、その上に水を注ぐと、砂に穴があきません。水槽に直接水を入れ、後でお湯を注いでもよいでしょう。このとき、お湯が水槽に直接かかると割れたりするので、かからないようにして下さい。また、忘れずに中和剤を規定量入れて、水道水の塩素を中和します。

⑧水温計をセットする

水温計を、なるべくヒーターから離れた場所につけて下さい。

⑨フタと蛍光灯をセットする

蛍光灯を濡れた下で触ると、感電してピリピリするので気をつけましょう。

⑩コンセントをつなぐ

蛍光灯、上部フィルター、サーモスタット、エアーポンプと、4つのコンセントが必要。蛍光灯付属のコンセントを利用すると、効率よくつなげます。

⑪休眠ろ過バクテリアを入れる

市販の休眠ろ過バクテリアか種砂を、ろ過槽に入れます。

⑫点検して電源を入れる

点検がすんだら、蛍光灯以外の電源をオンにして下さい。電源を入れたら、ヒーターは絶対に素手で触らないようにして下さい。また、空気中に出すと過熱してたいへん危険なので、注意しましょう。

⑬できれば2~2日空運転をする

水槽はこのまま2~3日、空運転をするのが理想です(水草は入れてもOK)。すぐに飼いはじめたい場合は、ショップで魚の入っていた水槽の水をたくさん(できれば水槽の半分以上)もらってきて、以下の作業を行って下さい。 ・水槽をセットしたら、26℃に調節した水道水を半分まで入れ、中和剤とバクテリアを入れて30分間空運転します。 ・水草を植え、もらってきた水を水槽に入れます。 ・最初は水が白濁するので、気になるようなら、一時的に活性炭や竹炭、備長炭を入れておくとよいでしょう。水が澄んできたら、パイロットフィッシュを数匹だけ入れましょう。その後は様子を見ながら熱帯魚を増やしていきます。

その他の器具

必要に応じて、揃えて下さい。

●バックスクリーン

バックスクリーン

バックスクリーンとは、魚を美しく見せるために水槽の後ろ側に貼る、プラスチック製のスクリーンのこと。黒、青一色や、水草がプリントしてあるものなどがあります。水槽の内側に貼ると熱帯魚が挟まってしまうことがあるので、外側からセロテープで止めましょう。

●流木

流木は、水槽に入れる前に、アクを抜かなければなりません。バケツなどに流木を沈め、時々水替えをして、水が茶色にならなくなったらOK。状態によりますが、だいたい1週間くらいで抜けます。急ぐ時は、2~3回水を替えながら、ナベでぐつぐつ煮て使います。アク抜き剤や、アク抜き済みの流木も売っていますので、ショップで探すとよいでしょう。

●石

いろいろなものが市販されています。その辺から拾ってきてもよいのですが、石灰岩などは水質を変えてしまうので注意が必要。座りのよい、とがっていないものを、好みに合わせて選んで下さい。アマゾン産のものもあります。

●逆流防止弁

エアーチューブの途中に、これを挟んで逆流を防ぎます。これをつければ、エアーポンプを水面より下に設置しても大丈夫です。

●ヒーターカバー

口で張りついたり、底を好んだりする熱帯魚(プレコ、コリドラスなど)を飼う場合は、やけど防止に必ずヒーターカバーをつけましよう。

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