金魚 金魚選びポイント

どんな金魚を飼う?

金魚選びで大切なことは、見た目に「きれいな金魚」であること。金魚の病気はウロコの異常など、表面的にわかるものが多いからです。色鮮やかでツヤもあり、気になるキズや斑点、ウロコのはがれなど、見た目で気になる点がある金魚は避けましょう。また、品種の特徴がよく出ているものを選ぶのもポイント。尾ビレがその品種ならではの形をしているか、色がきれいに出ているか、肉瘤は・・・など、品種によって見るべきポイントは違います。ランチュウなどは細かく理想が語られますが、地域や愛好会によっても評価の基準はわかれます。最終的には、自分の気に入った姿形を選べばよいでしょう。

尾の種類

フナ尾

フナ尾

フナと同型のシンプルな形状。和金や福ダルマにみられる。泳ぐが強いのが特徴。

吹き流しフナ尾

吹き流しフナ尾

フナ尾を長く伸ばしたシンプルかつ優美な形状。コメット、朱文金にみられる。

三ツ尾

三ツ尾

上から見て3つに分かれた形状。長いもの、短いものがある。多くの品種にみられる。

四ツ尾

四ツ尾

上から見て4つに分かれた形状。長いもの、短いものがある。多くの品種にみられる。

平付け反転尾

平付け反転尾

別名反り尾。土佐金独特の、体に水平についており、両端がカールした形状。

蝶尾

蝶尾

上から見て、羽を広げた蝶のような形状。蝶尾として品種名にもなっている。

孔雀尾

孔雀尾

フナ尾を縦方向に裂いたような後ろから見てX型に広がる、地金独特の形状。

ハート尾

ハート尾

フナ尾が大きく膨らんだハート形形状。プリストル朱文金のみにみられる。

ポイントその1

金魚

●金魚を選ぶ最適なシーズンを知ろう
金魚は四季のサイクルで繁殖、成長していきます。ですから、その年の春に生まれた「当歳」魚を選ぶのか、2歳、3歳以上の「親魚」を選ぶかによって、最適な時期が違います。その違いを知っておくことがまず大切なのです。何歳の金魚を選ぶかで何が違うのでしょうか。今年生まれた当歳から育てるのは、小さいときから育てるわけですから、その成長過程も楽しめ、上手に育てていけばより可愛く思えるに違いありません。しかし、同じ当歳でもどの時点から育てるかにより、その難易度は大きく変わります。金魚は春先4月から5月にかけて産卵し、ウロコも生えていない状態の稚魚である毛仔、ウロコが生え揃った状態で碧っぽい色の稚魚である青仔・色変わり前の黒くなった稚魚の黒仔の時期を経て色変わりをし、金魚らしくなります。その変化を楽しむのも金魚飼育の醍醐味ですが、青仔以前の飼育は、難易度が高く初心者にとっては大変です。人間に置き換えれば、まだ赤ちゃんという時期ですから、体力も弱くデリケートで世話も大変なのです。5月の終わりごろから、色が変わる直前の黒仔が出回り始めます。人間でいえば、幼稚園~小学校入学を迎えたころで、いくぶんしっかりしてきます。しかしまだ金魚にとって大事な色も決まっていませんし、梅雨の時期は天候も不順で、水質の維持管理も慣れていないと失敗が少なくありません。窯仔から色変わりをして夏を迎え、9月の声を開くころには、金魚はぐんぐん成長して、形・色も決まります。その数カ月に大きく成長するのです。青春真っ盛り、力強さ勢いも十分です。当歳を選ぶなら、この9月~冬越し前の11月ころのものがよいでしょう。形・色もしっかりした個体が多く出回りますから、その中から自分の好みに合ったものを選ぶ事をおすすめします。もうちょっと成長した金魚がほしいという人は、生後1年を迎え、しっかり冬を乗り越えた金魚、専門用語で『明け2歳』と呼ぶ金魚を求めるとよいでしょう。3月~5月が狙い目です。厳しい冬も経験していますので、とても丈夫で飼育もよりしやすいのです。それに、そこからまだまだ成長しますので、その過程も十分楽しめます。管理を怠らず世話をすれば、10年以上も飼い主のあなたに可愛く応えてくれるでしょう。3歳以上の親魚を選ぶ場合は、冬も何回か経験し、金魚としては見事に充実し安定していますので、飼育がよりしやすい事は明白です。しかし、その分価格が高くなります。親魚を選ぶ時期は、冬をはずすのがよいでしょう。

ポイントその2

●その品種の特徴をよく知って選ぼう
自分が気に入った品種の特徴をよく知る事はとても重要です。まずは、その品種の理想とする形、色についてしっかりつかんでおきましょう。選ぶときは、その必要条件に照らし合わせてチェックすれば、失敗や後悔をせずに済む確率が高まります。特徴の理想形にとらわれすぎても選択の範囲が狭くなりますし、犠牲にしなければならない部分も結構出てきます。よいものは選べたけれど何となく不完全燃焼したような気分になる事もよくあります。ちょっとした尾先のまくれとか、楫ヒレ(尻ビレ)がちょっと曲がっている、1本しかないとかいうような、その種の本来の特徴以外の些細な部分にまで目がいってしまうからに他なりません。しっかりとしているに越した事はないのですが、少々欠点があっても気になる金魚がいるものです。品評会的な種の規定から外れるかもしれませんが、大切なのはその金魚が可愛くて好きだと思えるかどうかという事でしょう。

ポイントその3

●健康な金魚を選ぼう
金魚を選ぶときに健康は最も重要なポイントです。いくら形や色がよくても、体質が弱かったり、病気を持っている金魚は避けるべきです。先天性の虚弱体質の場合は、すでに飼育している金魚たちへの影響はすぐにはありませんが、病気になりやすいので、感染の元になる危険性が高いでしょう。まして既に病気にかかっていたとしたら、最悪の場合はせっかく今まで育ててきた他の大事な金魚を全滅させてしまう事になりかねません。ですから選ぶときは健康かどうかよく観察して選びましょう。漫然と見てもわかりづらいですから、チェックすべきポイントを上げてみましょう。まず、金魚の管理体制がちゃんとしているかのチェックです。当たり前ですが、死んだ金魚がそのまま放置されていたりする店はまず避けるべきです。水槽だけでなく、店全体の整理整頓が行き届いている事も大きな目安です。それが確認出来たら、水槽の金魚たちをチェックしましょう。まずは見た目です。肌の色にツヤがあるか、傷はないか、ウロコが取れたりしていないか、体のバランスはとれているかを点検しましょう。次に動きです。活発に動きまわっているか、泳ぎがぎこちなかったり、水面や底でじっと動かなかったりするものはいないか確認して下さい。痩せた金魚がいないかどうかも見ましょう。それらが納得いけば、いよいよ店の人の話を聞いてみましょう。まず金魚の入荷日を聞いてみるとよいでしょう。入荷日が古いけれど、その金魚が色艶もよく、泳ぎがしっかりしていれば、管理のしっかりした、のちのちまで色々教えてくれる、長くおつき合い出来る金魚ショップと考えてよいでしょう。いろいろな金魚とその飼育方法に精通しているに越した事はありませんが、金魚愛好家として同じ目線で話せる事がポイントです。快く答えてくれる事が最低条件ですが、金魚談義が楽しく出来るという事も目安になります。話の内容でスタンスや知識、誠実さもわかります。最近は輸送手段も発達し、家にいながらにしてネットで購入する事も出来ますが、飼育ストックの環境、泳ぎ、色艶等は実物を見ないとわかりませんから、その辺を十分に理解したうえでご利用下さい。出来れば直接見て選ぶ事をおすすめします。

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