メダカ メダカの体の特徴

メダカの体形と構造

*体形

メダカの形は2つに分類できます。
・くさび型
皆さんがよくご存知のメダカで細長いくさび形をしています。
・だるま型
だるまのようにずんぐりむっくりとした形で、体全体が比較的太くて短い形をしています。(非常に珍しい品種です。)。しかし、体形が違っていても基本的な構造は同じです。

*体色について

メダカの体色には、黒、緋、白、青などの単色のものと、背中の部分が光っているものがあります。皮膚に含まれる色素細胞の有無や形、位置などのほか、うろこの光の反射ぐあいでこのように違ってきます。メダカの皮膚は表皮と真皮とからなっていますが、うろこは真皮の一部が変化してできたものです。うろこはもともと透明ですが、その裏側に光を反射する細胞層(虹色素細胞層)があるため、メダカの体色が鮮やかに輝くのです。これが「普通鱗」です。ところが、メダカのうろこは虹色素細胞層がなく、透き通って見えます。これを「透明隣」とよびます。メダカのうろこは透明鱗性で退色現象はなく、生まれたときから成魚と同じ色です。これとは別に数色混じった雑色のものがありますが、それぞれの色を掛け合わせて作ったものです。なお、メダカの大きな特徴として、擬態することです。それは、周囲の環境、とくに飼育している場合、容器の色に対して体色が変化します。また、外敵に見つからないように適応したり、なわばり争いや威嚇のためにも変化します。野生メダカの突然変異によって生じた排メダカは、古く江戸時代から飼育されてました。この体色は、恨球や体膣壁以外にメラニン顆粒のある黒色素胞が分布していませんが、黄色素胞が野生型と同様に分布しているため緋(橙)色です。メダカと呼ばれる体表に黒色および黄色の色素胞をもたないメダカ(色素のない黒色素胞と黄色素胞をもつ)があり、この体色は血液の色がある程度透けてみえるため、淡い虹色を帯びた白色です。この白メダカには、緋メダカと同様に白子(アルビノ)と異なり、眼球や体腔壁に黒色の色素があります。野生メダカは、メラニンと黄色色素を充分含む色素胞をもつため、体色が黒褐色にみえます。青メダカは、野生メダカと白メダカの交配によって褐色・青色・緋色・白色の各メダカが9:3:3:1の割合で分離して表れてきます。青メダカは、3/16の割合で生じます。これは、メラニンの充分ある黒色素胞をもっていますが、黄色色素をもつ黄色素胞がほとんどないため、青みを帯びてみえるだけです。青い色素があるためではありません。

*エラ呼吸

メダカはエラで、水に溶け込んだ酸素を吸収し、炭酸ガスを放出して、呼吸をしています。またエラには、呼吸をするとき入ってくる水中のプランクトンや汚物を取り除く機能も備えています。したがって、メダカが生きるためには酸素が必要ですが、この生命維持活動に消費する酸素の量を「酸素消費量」といい、水温に比例します。水温が高くなれば消費量は増え、低くなれば減ります。一方、水中に溶け込む酸素量(溶存酸素量)は水温に反比例し、水温が上がると酸素量は減少します。ですから、夏など高水温期は水中の酸素量が減少しますので、外で飼育している場合に日差しが強いときは日除けをして、水温の上昇を防ぐようにしましょう。ただし、金魚や熱帯魚のようにエアーポンプを使う必要はありません。

*消化のしくみ

メダカは雑食性の魚で、たいていのものは食べます。食べた餌は、口に歯がないのでエラで水をこしてからのどに送られ、ここで咽頭歯と呼ばれるのど歯でかみ砕かれます。そのあと食道を通って、直接腸へ送られます。(胃はありません)。消化に必要な時間は水温と開係か深く、低いときは長時間かかり、高いと短くなるため、低水温期は消化不良を起こしやすくなります。また無胃魚のため、食いだめができませんので餌は少量ずつ、回数を多く与えるほうがよいでしょう。腸の調子はフンの状態でもわかります。黒ずんだフンで沈むような場合は大丈夫ですが、白っぽくてきれぎれになり、浮くような場合は腸障害の疑いがありますので、絶食させたり、良質の餌に替えて様子を見るようにしてください

*感覚

メダカも、水鉢の前に人が立てば寄ってきたり、長い間飼っていると、飼育者の足音がしただけでも反応するように、見る、開く、臭いをかぐ、味わう器官をもっています。目は名前の由来にもなっているとおり頭部の上の両側についているので、上部を見る場合は別として、左右の目の焦点を合わせて物を見ることはできません。そのため、距離感ははっきりしていないと考えられます。耳も、一般的な意味での耳はありませんが、頭骨の内側に内耳だけの簡単な聴覚器官があります。ここでわずかな振動をとらえます。そしてこれを補足するのが側線で、体の側面ほぼ中央のうろこに、l本の線になって小さな穴が並んでいます。これで水流や水圧、水中を伝わるわずかな振動をとらえています。臭いをかぎ分けるのは、頭部の前の方にl対ある小さな鼻孔です。この中に水を取り込んで、水中に溶け込んでいる臭いを感じとるようになっています。また、味を識別する味蕾は、動物の場合は舌にあるのですが、メダカには舌がないので、口腔にありますが、実際には餌をどのように感じているのかは定かではありませんが、餌の好みはあるようですから、味の区別はわかると考えてよいでしょう。

*外界の刺激に対するメダカの行動

「メダカの学校」という言葉は、メダカの行動に見られる特徴をよくつかんでおり、群がる「Schooling」行動(集合行動)を指します。一般に、強敵がゆっくり接近してくると、数が多い場合は仲間を認識して集まり、群れをなして敵と逆の方向へ游泳するか、物影に隠れます。しかし、突如自分の動きより速い強敵に襲われると、仲間を認識して集まる余裕がなく、敵と反対方向に反射的に動き、一斉に散る形になります。

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