アクアリウムコケの種類と予防対策について

ほとんどの人が悩まされるのが、憎らしいコケ。コケが多少生えても熱帯魚にとっては何でもありませんが、水草につくと成長を阻害するし、何よりもみっともないものです。最も確実なコケの防止策は、水替えをして硝酸塩を減らすこと。コケ防止用の薬剤もありますが、ウィローモスなど水生ゴケの仲間を入れている時は使えません。また、コケの大発生を招く直射日光が、水槽に当たっていないかも確認して下さい。その他、コケ取りをしてくれる生物を水槽に入れる方法もあります。オトシンクロス、ヤマトヌマエビ、プレコなどが有名で、直接食べなくても葉やガラス面をなめたりすることでコケの予防になります。ただし好んで食べるのは珪藻類だけで、エサが豊富にあるとコケを食べないことがあるようです。

●アオミドロ

アオミドロ

照明を24時間つけっぱなしにしたり,照明が強すぎたり,外光の影響を強く受ける場所に水槽を設置することなどでよく発生する。水質が特に悪くなくとも発生するので,水槽内の照明の強さと照射時間を適度な値に調整すればよい。ホースなどで水を吸い出すと同時に吸い出してしまうとよい。手ですぐに取れますが、水草の細かい葉にからみつくとやっかいです。

●珪藻類

珪藻類

水槽セット直後のフィルターの濾過がまだ充分に働いていない時に,必ずと言っていいほどよく発生するコケである。色が茶色をしていることから,茶ゴケと呼ばれている。このコケは,アルジイー夕ーやオトシンクルスなどの魚を入れればすぐに食べてかなりきれいにしてくれる。普通は,フィルターの濾過が充分に働き出せば自然に消滅してしまう。

●緑藻類

緑藻類

ガラスなどに斑点状についたり、水草の緑などにヒゲ状に生えるコケ。色は黒、緑、褐色など様々です。水替えの回数の不足や肥料分過多,照明過多などが原因となる。硬いのでコケ取り用の生物も歯が立たず、こすったり手でむしったりしてもなかなか取れません。

●藍藻類

藍藻類

ドロリとした特有の薬品臭さのある緑色のコケで,育成条件が合うと,たちまち底床や水草の葉を覆いつくし,水草を窒息させてしまう。濾過の不充分な水槽や魚の数が多すぎる水槽,水替えをあまり行わない水槽などによく発生する。もし発生してしまったら,ホースやエア・チューブなどを使って早めに水とともに吸い出して除去し,水替えを行ってコケ防止剤を使用するとよい。

●糸状藻類

糸状藻類

最も厄介なコケの一つで,葉の縁や外部式パワー・フィルターのシャワー・パイプの出水口など、水の動きが早い所に好んで育成する。極めて活着力が強いため,エキノドルスの葉に生えたものなどは,無理に取り除こうとすると葉が裂けてしまうことがよくあるので注意が必要だ。このコケの発生は魚の数が多すぎたり,水替えの回数が少ないことなどが原因であることが多いので,魚の数を減らすか,またはフィルターをもっとろ過能力の大きなものに変えたり 水替えの回数を増やすとよい。

蛍光灯について

熱帯魚にも、1日のリズムがあります。蛍光灯はつけっ放しにせず、朝つけて夜は消して下さい。1日に10~12時間くらい、点灯すればよいでしょう。また、蛍光灯は半年で明るさが約半分になってしまいます。熱帯魚だけの場合はあまり神経質になることはありませんが、水草を育てている場合はぜひ半年ごとに取り替えて下さい。2灯式の場合「取り替える時期をずらすと、明るさが急激に変わらずに済みます。

夏場の水温の管理

熱帯魚の好む水温は26℃前後だというのに、日本の夏は気温が30℃を超すのは当たり前。ひどい時は40℃近くに まで上がってしまいます。何の対策も取らないと、熱帯魚は死に、水草は枯れてしまうでしょう。熱帯魚用クーラーを導入する方法もありますが、かなり高価で、必要なのも12ヶ月のうちせいぜい2ヶ月です。また、人間用のクーラーをつけっ放しにして部屋全体の温度を下げると非常に効果的ですが、電気代の請求額に驚くハメにおちいるでしょう。

そこで、次のような工夫をすれば、かなり水温を下げることができます。

①蛍光灯を水面から遠ざける

蛍光灯に手をかざしてみると、けっこう熱いのに驚きます。この熱が水温を上げているので、蛍光灯と水槽の間に何かかませて、水面から遠ざけましょう。専用の蛍光灯スタンドも市販されています。

②水面に風を送る

蛍光灯を上げ、水面を外気にさらすだけでも水温の上昇を抑えられます。この水面にさらに風を送れば、気化熱 を奪うので、水温を驚くほど下げることができるのです。水槽専用の小型ファンも市販されていますが、安価な家庭用の卓上小型扇風機でもよいでしょう。PC用FANを改造して利用している人も多いようです。必ず水面に直接風が当たるようにして下さい。ガラス面に当てても効果はありません。この時、注意しなければいけないのは水の蒸発です。毎日足し水をして、水位を保つようにしましょう。

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